【1年男性育休記】2022年から1年間育児休業を取得した男の話

育児する男女
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初めてまして、「うひろ」と申します。本サイト「1年男性育休記」の管理人です。

うひろ

関東に暮らす32歳の男で、サラリーマンをしています。

2017年に結婚し、2022年の5月に第一子の長男が生まれました。

2022年の7月から2023年6月まで1年間の育児休業を取得しており、子育て中です。

令和になってから、男性でも育児休業を取得する人は増えていますが、「1年間」取得するという人はそう多くはないのではないでしょうか。

育児に携われる時間が多くなるのは嬉しいのですが、取得してみると様々な困難があります。

男性育休取得の困難

本サイトでは、育児休業を経験したアラサー男性の経験をリアルタイムでお届けしていきます。皆さんの参考になる情報をお届けすることができればと考えています。

本サイトの対象読者
  • 育児休業を取得したいが、本当にとれるか悩んでいる男性
  • 育児と家族の時間の使い方について、考えたい方
  • 部下や後輩男性の育児休業取得に悩んでいる上司の方

育児休業を通して感じたことをお伝えしていきたいと思いますので、応援していただけるとありがたいです。

そもそも、育児休業を取得しようと考えたのは、橘玲(たちばな あきら)先生の書籍を読んでからです。豊かな人生をおくるヒントを多くもらいました。

無料のKindle Unlimitedオーディブルから始めて、橘先生の書籍を10冊以上読んで、常識にとらわれず、自由に自分の生きたいように生きようと考えるようになりました。

本記事では、僕が取得している「育児休業」の概要をまとめています。詳しく知りたい内容があれば、関連記事も読んでいただけると嬉しいです。

【男性育休取得者】生後1ヶ月の記録 まずは家事から

男性育休について知ろう

令和になってから、「男性育休(だんせいいくきゅう)」という言葉をよく聞くようになりました。一世代前は育児に熱心な男性「イクメン」という言葉が流行しました。

言葉は聞いたことあるけど、具体的な制度を知らないという人も多いのではないでしょうか?

男性育休とは?

考える女性

「男性育休」は、男性が育児休業をとることをいいます。

育児休業というと、出産の後に女性が取得するものというイメージがありますが、平成の時代から「男性が取得できる育児休業」の制度があります。

男性が育児休業を取得する場合に「男性育休」「パパ育休」と呼ばれています。

筆者は「1年間」の男性育休を取得しました。

男性育休の社会的取り組み・取得率

男性育休の取得率は「雇用均等基本調査」内で厚生労働省が発表しています。

令和2年度雇用均等基本調査(厚生労働省)

令和2年度のデータで、日本の育児休業の取得は「女性81.6%」に対し、「男性12.65%」です。

制度が始まって以来、男性の育児休業を取得率が10%を下回っていたことを考えると大きな進歩ではありますが、2025年までに30%の取得率を目指す政府目標からは程遠い現状です。

【参考】2021年度に過去最高の13.97% でも政府目標遠く

多様な働き方・生き方を認め、人口減少を食い止めることに繋がる本政策ですが、「働き盛りの男性に長期間休まれては困る」という現場の状況から、成功しているとは言えない状況です。

2022年10月育児・介護休業法改正

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2022年に男性育休が注目を浴びている1つの理由が「育児・介護休業法」の改正です。

育児休業・介護休業について定めた法律が「育児・介護休業法」です。

2022.10改正のポイント
  • 育児休業の分割取得が可能に
  • 出生児育児休業(産後パパ育休)創設

制度の改正については、ニュースや他のサイトで詳しく説明しているものがありますので、説明は省略しますが、出産後には男性も柔軟に休みが取れるようになります。

そのほか、育児・介護休業法の改正で下記のような変更も生じています。

【2022.4〜】

・妊娠、出産の申し出た労働者に、育児休業取得意向確認の義務化

・有期雇用労働者の育児休業取得条件の緩和

【2023.4〜】

・育児休業取得状況公表の義務化(大手企業のみ)

これらの改正により、育児休業の柔軟な取得の裾野が広がり、従来どおりの「男性は子どもが生まれても休みは取らない」という方針を転換せざるを得なくなりました。

長時間労働を強いた会社が「ブラック企業」と批判されたように、男性育休取得率の低い会社が社会から批判を受けるようになるかもしれません。

男性育休の会社での制度を知ろう

テキスト

当然ですが「育児介護休業法」は、日本で定められている法律です。

「自分の会社では育休の制度がないから、育休は無理」と考えている人もいるかも知れませんが、育休はどんな会社に勤めていても取得することができます。

「銃刀法」に関する制度が会社にないから、会社では銃を使っていいということにはなりませんよね?

「育児・介護休業法」も日本の法律ですので、全社員が取得可能です。ただし、会社の制度を無視していいわけではありません。

時間がある時に、会社の育児休業取得の流れ・育児休業取得状況はチェックしておいたほうがいいでしょう。

男性育休の体験談を聞こう

体験談を語る男性

社会として、男性育休を推進しているということがわかっても、なかなか育休取得に踏み出すのは難しいと思います。僕も上司に告げる前は震えていました。

  • 育休?その前に今月の成績どうなってんの?
  • 勝手にすればいいけど、戻ってくる場所ないかもね?
  • 奥さんは休めないの?

実際に、私が聞いたことがある育休取得を告げた際の、先輩方が受けた言葉です。

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男性育休という、社会的には少数派の取り組みにチャレンジしてきた先輩方がいます。

先輩方の体験談を聞いて、自分の考えに自信を持ちましょう。僕も先輩の1人として皆様のためになることをお伝えすることができれば、嬉しいです。

男性育休の取得計画をたてよう

相談を受ける

男性育休の知識をつけて、先輩から背中を押してもらったら、実際に育休を取得するという行程に入っていきます。

予定通りにいかないことも多いですが、会社を休ませてもらうという点でも、金銭的な点でも計画を立てておくことは重要です。

男性育休取得して、何する?2人で休むメリットは大きい

育休取得のスケジュール

育休取得の流れはおおよそ以下の通りとなります。

男性育休取得のスケジュール

【出産予定日の6ヶ月前】パートナーの妊娠・育児休業取得予定を

出産予定日の8ヶ月前パートナーの妊娠

出産予定日の6ヶ月前
(安定期に入ったら)
パートナーの妊娠・育児休業取得予定を会社に報告
出産予定日の2ヶ月前業務引き継ぎ・後任の確認
出産予定日の1ヶ月前引き継ぎ書類の作成完了
通院付添等で休むことも増える
出産※育児休業取得日と前後する場合あり
育児休業取得日前日まで後任・チームに業務引き継ぎ
社内・取引先等へ休暇の挨拶
取得2ヶ月後育児休業給付金受付書類に署名
取得中社内メールはたまにチェック
時々、給付金関係等の手続あり
終了1〜2ヶ月前育休終了後の復帰意向確認
社内面談等
育休終了復帰!

育休を取得する理由は?

多くの人が悩むのが、育休の取得理由でしょう。

育休を取得する男性が少ない中、「なんで?奥さんが育児しないの?」と言う上司も多いでしょう。

制度的な回答と現実的な回答があります。

【制度的な回答】

・「3歳未満の子を養育するため」に取得

【現実的な回答】

・「子の成長を近くで長い時間見届けたいから」取得

育児・介護休業法から考えれば、子を養育するために、育児休業を取得できるのですが、「奥さんが子育てするよね?」「社内で取得している人はいない」などと言われるかもしれません。

「制度」で押しきっても、会社との関係が悪くなるだけなので、「家族の時間を大切にしたい」「育児に専念したい」など実際に取得したい理由を伝えるのがいいでしょう。

難色を示された時に、「世間の流れとして育休取得状況の公表が必要になっていますし・・・」というかたちで、やんわりと伝えるのはありですね。

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不妊治療を考える

妊娠を望んでいてもなかなか叶わないということもあります。非常に辛いことだと思います。

実際に僕ら夫婦も不妊治療を行った経験があります。妊娠を含めた計画が望んだ通りにいくとは限りません。

医療の専門家ではないため、本サイトでは詳しくは書けませんが、知識として準備していくに越したことはないと思います。

不妊治療に関する取組(厚生労働省)

男性育休取得までの具体的な流れ

スケジュール

パートナーの妊娠ということが初めてのことなので、男性育休取得の流れもわからないことだらけです。

僕が気にしておくべきだったと思うポイントに絞って説明していきます。

出産前にしておくべきこと

パートナーが安定期に入って、育児休業の取得意思を伝えてからしておくべきこと

育児・出産について調べる

赤ちゃんを抱っこ

パートナーのわかりやすい身体の変化については気づきますが、初めての出産を前にすると「自分の知識の無さ」を思い知らされます。

病院や市役所でもらえる書類はありますが、ネットでこまめに情報収集をしましょう。ちなみに、Google検索では病院や市役所の画一的な情報しか出てこず、本当に必要な情報収集はツイッターやインスタグラムも利用しました。

僕が全然知らなかったことに以下のようなことがあります。

  • 妊娠中はアルコールだけでなく、カフェインもよくない
  • つわりとともに味覚障害が生じる妊婦も多い
  • むくみ対策に出産直前も軽い運動・入浴はなるべくしたほうがいい
  • 産まれた後、数週間は赤ちゃんにへその緒がついたまま

専門的な本も多く出ているので、赤ちゃんのことを含めて知識を蓄える時期になります。

手を抜かずに仕事をする

仕事をする男性

パートナーの身体的負担が徐々に大きくなってくるタイミングですが、仕事の手を抜いてはいけません。

休業に入ることが決まったからといって、仕事を疎かにすると、一緒に働く仲間としてはいい気はしません。

出産直前には休みをもらうことが多いことや、自分が不在になった時のことを考えて早めに「引き継ぎ資料」の作成、情報共有を行うようにしましょう。

しっかり会社に貢献して休業に入れば、スムーズな復帰につながるでしょう。

出産間近にするべきこと

部屋

出産が近くなると、パートナーが家事・育児を担当するのは大変なので、自分が積極的に動かなくてはいけません。

あまり得意ではなくても、料理・洗濯・掃除等、最低限のことは1人でできるようにしておいたほうがいいです。

また、パートナーとの思い出に外出をするのもいいでしょう。

新生児がいて、今では行きづらくなった焼き肉に2人で行ったのはいい思い出です。

また、入院に必要な衣類やベビーベッドなどの購入をしておく時期でもあります。

出産には立ち会えないことも多い

不安を抱える男性

我が家の場合は、妻が破水した時にタクシーに同乗して、病院に行くことができましたが、病院に着いた後、同室に入ることはできませんでした。

パートナーの退院のタイミングまで子供の顔を直接見ることはできませんでした。

それでも、入院道具を届けたり、家を掃除したり、退院に備えておむつ等を購入したり、親族に報告したりとやることはたくさんあります。

仕事の引き継ぎが行われる時期にもなると思うので、休業前最後の踏ん張りどころという感じです。

病院に入れず、立ち会いができなくても、子供の声を動画で聞いているだけで力が湧いてきたことを覚えています。

【男性育休取得者】第一子誕生時の記録

退院後の流れ

女性の育児

通常、出産から退院まで1週間〜10日ほどかかります。

退院はタクシーなどによって、自分の家に送ってもらうケースが多いと思います。

(自家用車での赤ちゃんの乗車にはチャイルドシートが必須になるためです。)

家に着いたら、パートナーに赤ちゃんのお世話の仕方を教わりました。

  • 赤ちゃんの抱き方
  • おむつの替え方
  • ミルクの作り方、あげ方
  • お風呂の入れ方(沐浴)

パートナーと一緒に3日ほど経験して、そつなくお世話できるようになりました。

育休生活について

育児休業を開始して数ヶ月ですが、取得して良かったことだけでなく、悪いこともあります。

育休を取得して良かったこと

  • 毎日、子供・パートナーと一緒に過ごすことができる
  • 日々の子供の変化を近くで感じることができる
  • 病院や家事の予定を余裕をもって組むことができる
  • 育児、家事のスキルが上がる
  • 決まった時間に会社に行って、仕事をしなくてよい
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育休を取得して不安になること

  • 育休終了後に、復帰できるかという恐怖に襲われる
  • 決まった予定がほぼないため、生活リズムが崩れる
  • 収入が減少する
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男性育休に関するよくある疑問

男性育休は近年、浸透してきた制度なので、よくわからないこともあると思います。

よくある質問を紹介します。

男性育休を取得すると収入はどうなる?

休業となるため無休となります(会社の制度で有給となる場合を除く)。

ただ、育児休業を理由として収入が減少した場合には、社会保険・雇用保険から「育児休業給付金」が支払われ、毎月額面給与の約50〜67%の給付金が受け取れます。

給付金の細かな紹介はここでは控えますが、半年分の生活費の貯金があれば、育児休業による収入減少でも問題なく生活ができると思います。

妻やパートナーと同時期に育休をとれる?

2人で同時に育休を取得することができます。「パパママ育休プラス」という制度で、単独での取得よりも有利になる点があります。

「パパママ育休プラス」制度で育児休業給付金受領可能期間が延長されるなど、2人で育児休業をとることを国の制度としては応援しています。

パパママ育休プラス【厚生労働省】

育休を取ると暇にならない?

人それぞれだと思いますが、僕は比較的余裕をもった生活ができています。暇すぎるというほどではありません。

1人で育児をしていても、育児ノイローゼになるほど大変な思いをしている方も、資格取得や趣味の時間がとれるようになった方もいます。

この辺は育児休業をとってきた先輩方に僕からも聞いてみたいと思います。

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最後に:臆せず育休をとろう

最後に、本サイトの目的と僕の想いを残しておきたいと思います

本サイトの目的と僕の想い
  • 男性育休を取得できる人を増やすとともに、育休の相談場所となる
  • 僕「うひろ」にとっての育児と育児休業取得を記録する
  • サイト運営を通じて、ITスキルと繋がりを作る

まだ、育休に批判的な人はいます。むしろ、本心は男性育休に反対の人が大半だと思います。

結婚したら寿退社が当たり前だった30年前に、出産・育児を挟んで仕事を続けた女性のおかげで、現在では育児休業を取得する女性が80%を越えました。

男性育休も、現在は10%台の取得率ですが、近い未来に倍以上に増えているかもしれません。

全ての男性・女性が育児のために仕事を休むのが正しい選択だとは思いません。

ただ、自分が正しいと考える選択を世間や会社に邪魔されない未来がくることを祈っています。

実は、僕も育児休業を取得して、問題なく仕事に復帰できるか不安に思っている1人です。皆様と一緒に不安を払拭していければと考えています。

明るい未来に向けて、一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。

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